1.下穴はとっても大事
ローチェアは木ネジを使って組立ます。木ネジをねじ込む前に、キリを使って下穴をあけましょう。下穴をあけずに木ネジをねじ込むと部材にヒビ割れが生じる場合があります。

例えば上の写真。座面の座Aと座Bの部材の接続部分です。残念なことに座Aにヒビが入ってしまいました。おそらく原因は木ネジをねじ込む位置が、座Aの先端に近いためだと考えています。
先端近くにねじ込んだ理由は座Bを2本の木ネジで接続したため。1本で接続する場合には座Bの中心にねじ込むことになりますが、2本の場合、それよりも座Aの先端部分に近いところでねじ込むことになります。
ヒビ割れを防止するには、下穴をあけること、適当な太さの木ネジを選ぶことが大切です。
2.割れ防止のために木ネジの本数を変えたりも

十分に下穴をあけたつもりでもヒビが入ってしまった反省を踏まえて、木ネジの本数を工夫したのが上の図です。座面先端の座Bは木ネジ1本で固定。先端から2本目は2本で固定。これで座Aにヒビが入るおそれを少なくできます。
ちなみに座Bの固定をネジ1本だけにしてしまうと下写真のようにをすることになりますのでご注意を。
木ネジ1本だと木ネジを中心として関節のように動きます。1本であっても複数箇所でとめればガチッと固定できるだろうと考えていました。けど、ダメなんですね。組みあがったものに手で力を加えてやると,各部の木ネジが関節のように動いてしまうんです。だから木ネジ2本がで止める部分がでてくるわけなんですね。
やすりがけ&塗装
ローチェアの手作り工程の中で最も根気のいる作業。仕上がりを左右する大切な作業だから時間をかけて、腰を据えてじっくり取り組みたい。しかしローチェア完成が目前に迫ると焦る。次のキャンプにはこのローチェアを持っていくぞ! こんな気持ちが頭をよぎると作業が雑になってしまう。焦らず丁寧に丁寧に、やすりがけと塗装を繰り返しましょう。
3脚まとめ塗り
上の写真はローチェア1号機、2号機の製作以降に手がけた3脚のローチェアをまとめて塗装し乾かしている様子。ニスは右の写真のものを使いました。
3脚をまとめて一気に塗る理由は、刷毛がもったいないため。
刷毛は塗装の後、放置すると刷毛に入り込んだニスが固まってしまいます。これは使った後の洗浄が悪いことが原因だと思います。固まらないようにするには「ペイントうすめ液」などで使用後の刷毛を洗浄するといいらしいのですが、洗浄には結構な量のペイントうすめ液を使います。100円程度の刷毛を繰り返しつかうためにペイントうすめ液を消費するよりも、「使い捨て」のほうが安く済む。だから塗装作業はいっぺんにまとめて行うことにしました。
シブイ仕上がりにワトコオイル
1脚分のニスの量は、2回塗りにするか3回塗りにするかにもよりますけどこれくらいの量
があれば十分でしょう。
ニス塗り前後の状態をローテーブルのサンプルで見てみましょう。上の写真左がニス塗り前のローテーブル2号機。写真右がニス塗り仕上げ後のローテーブル1号機です。3回塗りで仕上げています。
ちなみにニスに比べたら高価ですが、ワトコオイル
で仕上げるとシブイ仕上がりになるようです。ツヤをおさえて材の木目をきれいに出すことができるとか。
ローチェア作りにはワンバイ材が適していることは何度も書いているとおりです。
楽しみながら安くキャンプ道具を手作りするにはワンバイ材がうってつけです。ここからさらにバージョンアップして、タモ材でローチェアを作ることがあればワトコオイルも試してみたいものです。バイヤーやブルーリッジチェアワークス
にも勝るNOT FOR SALEの自分専用、家族専用のイカしたローチェアができるかもしれませんね。