ローチェアを手作りするのに最も気になるのがその「座り心地」です。記事ローチェア 手作り マニュアル(設計)で設計図の書き方を紹介しています。でも果たしてこの設計図で満足のいく「座り心地」が得られるのでしょうか。
手作りローチェアの座り心地
座り心地はおそらく次のポイントで決まります。
- 座り心地を左右するポイント
- 背もたれの倒れ具合
- 背もたれと背中の接触具合
- 座面とふともも裏の接触具合
下の写真のように奥から手作りローチェア1号機、2号機、そして3号機の順に手作りローチェアを並べてみました。背もたれの倒れ具合のビミョ~な違いを撮った写真なんですが違いがわかりますか。それから座面の角度もビミョ~に違っているんですよ
背もたれの倒れ具合
座り心地を左右する最大のポイントが背もたれの倒れ具合です。背もたれが起きているのも倒れ過ぎているのも座りづらいものです。座り心地のよい倒れ具合を調べるなら、家(もしくは会社など)の椅子に座って倒れ具合を分度器で計ってみるといいでしょう。
ビリは「食事をするにも、くつろぐにもチョウドイイ」倒れ具合を重視しました。その結果、現在のところ120°くらいに落ち着いています。
背もたれと背中の接触具合
座った時に背中を受け止めるのは背もたれの布です。この時、背中(ビミョ~におしりも)は背B1、背B2(部材の呼称はこちらをご覧ください)に接触します。
こちらの設計図で紹介した寸法の場合、大人が座ると背B1は肩甲骨(けんこうこつ)のあたりに接触するはずです。背中が背B1にあたって気になる。長時間座ると痛い。そんな時は、最長部分を70cmとした背Aの寸法を調整することで背B1の取付位置を調整することができます。
一方、背B2は構造上調整することが難しいので、どうしようもないと思います。
座面とふともも裏の接触具合
いい表現が見つからないのですが、足を放り出して座った時、座面の先端部分がふともも裏に食い込むようになって気になる。痛い。ということがあるかもしれません。
座面は190mm(詳しくはこちらの設計図をご覧ください)としています。これは座Bの幅を変えるとか座B同士の間隔を変えることによって調整できますね。
手作りローチェア 3歳の子どもが座ってみると
ちなみにビリ家のボクちゃん(3歳の子ども)が座ってみると上の写真のようになります。背中はクッションの効く布の部分におさまり、膝の裏が座面の先端にぴったり。いわば体がローチェアに「スッポリ」おさまるんですね。
しからば大人はどうか。
というと子どものようにスッポリはおさまらない。
大人でも子どもと同じように「スッポリおさまる」ような、例えば右写真のスノーピーク ガーデンローチェア30 ブラックのようにはならないんです。
そしてまた木材と体が接触して気になる部分がどぉ~してもできてしまう。ので手作りを始める前にこのあたりを理解されたほうが良いと思います。
でも、これは「手作り」でも市販のブルーリッジチェアワークスあたりを選んでも同じこと。安くローチェアが手に入るなら手作りも悪くないという選択はアリだと感じていますが、みなさんはいかがでしょうか。