キャンプは人間の原始的欲求を満たしてくれる。ひいては、それが子育てにもいい影響をもたらすはずだ。これ、ビリの持論です。
この考え方が間違っていないと思える一冊に出会いました。なんと、その本ではわが子を伸ばす四大必須科目に「焚き火」が入っているんですよ。
「四大必須科目」として焚き火と肩を並べるのは「音読」、「作文」、「暗算」の三つ。要するに「お勉強しなさい」的なものですが、それらと並べる程なぜ「焚き火」が有効なんでしょうか?
その答えは「主体性」
わが子を伸ばす四大必須科目「音読」「作文」「暗算」「焚き火」では、何より子どもの「主体性」が大切だと説いています。
主体性は、言うなれば自分の意志で行動できること。そして主体性は「焚き火」をはじめとする外遊びで培われると言います。だから、キャンプが子ども達の主体性を育むための活動として優れているのは、言わずもがなです。

キャンプに行く理由は子育て
キャンプに行く理由も人それぞれ。キャンプの楽しみ方も人それぞれであります。ビリ家の場合、「日頃の疲れを癒してリフレッシュ」という思いや「子育てのため」との考えからキャンプに行っています。
中でもキャンプに行く理由のうち「子育て」要素はダントツの一位でありまして。
- わが子を伸ばす四大必須科目「音読」「作文」「暗算」「焚き火」
、57頁より引用
- 人格形成に関わるような思い出はバーチャル体験ではなく、実体験でこそ作られます。
と書いてあります。また、
- わが子を伸ばす四大必須科目「音読」「作文」「暗算」「焚き火」
、59~60頁より引用
- 騙されたと思って、一度、お子さんをどこかへ連れて行き、焚き火をしてみてください。できれば友だちも一緒に連れて行ってあげてください。ゲームを家に置いて連れて行ってあげてください。(中略)ゲームやりすぎ少年の回復には、焚き火が一番です。
ともおっしゃっています。
揺れる炎に陶酔する感覚。あの感覚って何なんでしょうね。ビリ家の子ども達も焚き火をしながら星空を眺めるのが大好きです。
プロ家庭教師が焚き火を推奨
著者はプロの家庭教師であります。
家庭教師と聞くと、テストで点数をとる方法とか、志望校の合格方法のような受験テクニックに執着するようなイメージを持ってましたから、家庭教師が焚き火を推奨しているところは意外でした。
読み進めると「自分の意志に従い、自由で力強い人生を手に入れる」ことを最終目標とし、難関受験の「合格」はあくまでもその「過程にすぎない」と言い切ってらっしゃいます。
小手先の受験テクニックだけにとらわれず、著者は子どものことを考えた指導が大切だと言っています。とりわけ、男の子の場合には「オチン○ン力」が大事なんだとか(笑)。
まぁ、キャンプが好きで、キャンプを子育てに活かそうと考えている者からすると、一通り読んでも驚きとか新たな発見とかは少ないんですけどね。プロの家庭教師として30年以上のキャリアの著者が、多くの子どもとその親を観察した結果が要約された言葉の節々には重みがある訳でして。
キャンプを子育てに活かそうと考えている方が読めば、きっと「自分の考え方が正しい」ことを確信できる一冊になるかもしれません。
焚き火のすすめ
著者は焚き火をはじめとする「外遊び」は「主体性」を育むとおっしゃっています。「読書」「音読」「作文」と入っていく前に「外遊び」を通じて「主体性」を育むことを絶対にやって欲しいとおっしゃっています。
そう!「主体性」ですよね。
自分で考えて、自分の考えに従って行動し、行動の結果が自分に跳ね返ってくる。これ世の常です。世の常だからこそ、子どもの時から知って欲しい。
キャンプを通じて子ども達が経験する共同作業。与えられた役割を完遂する。他の者を助ける。キャンプではいたって普通の光景に「主体性」を育む効果があるんだったら、やっぱりキャンプに行くしかないですよね。